世界のデジタル経済が急速に変化する中、日本とベトナムのテクノロジー協力関係も大きな転換点を迎えています。これまで主流であったITアウトソーシング型の協力モデルは、単なる開発委託から、より高度なパートナーシップへと進化しています。
2026年は、その転換を象徴する重要な年です。従来の「委託型アウトソーシング」から、企業同士が価値を共に創出する Co-creation(共創)モデルへの移行が進み始めています。
Japan ICT Day 2026から見える: 日本のIT人材不足と新たな協力モデル
2026年2月4日〜5日にハノイで開催されたJapan ICT Day 2026は、日越テクノロジー協力の新たな方向性を示す重要なイベントとなりました。このイベントでは、日本企業とベトナム企業の協力関係が「委託型パートナー」から「共創パートナー」へ と移行していることが強調されました。
Japan ICT Dayは、2007年から開催されている日越IT協力イベントであり、両国企業の技術交流やビジネス連携を促進することを目的としています。
2026年の主なテーマは以下の通りです。
- AIとデジタルトランスフォーメーション(DX)
- スマート製造・グリーン製造
- 日越IT人材の育成
また、日本円の為替変動やベトナムIT人材の給与上昇により、従来のコスト差によるアウトソーシング優位性は徐々に縮小しています。そのため、日本企業は単に「低コスト」を求めるのではなく、より高い付加価値を提供できるパートナーを求める傾向が強まっています。
日本におけるデジタル人材不足
イベントや関連レポートの中で、特に強調されたのが 日本の深刻なIT人材不足です。経済産業省(METI)の試算によると、日本では2030年までに約79万人のIT人材が不足する可能性があり、メディアでは一般的に約80万人不足と報じられています。
参照資料:https://www.meti.go.jp/shingikai/economy/daiyoji_sangyo_skill/pdf/001_s02_00.pdf
この数字は市場成長や生産性などの前提条件に依存するシナリオ予測ではあるものの、
重要なメッセージは一貫しています。
デジタル人材不足は、日本企業にとって構造的な課題である。
そのため、日本企業は
外部パートナーの活用
グローバル人材の活用
新しい協力モデルの構築
を進める必要があります。
ここで重要なのは、
日本企業のニーズが単なる「開発者の確保」ではなくなっている点です。
現在求められているのは、
DXの推進
システムのモダナイゼーション
新しいビジネス価値の創出
を共に実現できるパートナーです。
2026年の日本IT市場は、主に以下の課題に直面しています。
深刻なIT人材不足
経済・コスト環境の変化
グリーントランスフォーメーション(GX)への対応
共創(Co-creation: 新しいテクノロジー協力モデル
Japan ICT Day 2026では、**「委託型パートナーから共創パートナーへ」**というメッセージが強調されました。
この新しい協力モデルでは、企業同士の関係は単なる受託開発ではなく、
新しい製品の共同開発
共同研究開発(R&D)
オープンイノベーション
高度IT人材の交流
といった形へと拡張しています。
また、この変化はベトナムIT企業の成熟を示すものでもあり、日本のDXプロジェクトにおいてより重要な役割を担うようになっています。
共創パートナーと従来アウトソーシングの違い
共創型パートナーシップは、従来のアウトソーシングと比べて主に以下の3点で異なります。
1. DeliverableからOutcomeへ
従来のアウトソーシングでは、機能要件や成果物が契約の中心でした。
一方、共創モデルでは
市場投入までの時間短縮
技術的負債(Technical Debt)の削減
データ活用による意思決定
システムの安定性とセキュリティ向上
といった**ビジネス成果(Outcome)**が重視されます。
2. 企画・設計段階からの参画
共創パートナーは
課題の分析
ソリューション設計
データ基盤構築
AI導入基盤整備
など、プロジェクトの初期段階から参画します。
従来のアウトソーシングでは、こうした段階への参加は限定的でした。
3. 長期的なパートナーシップ
日本企業は
安定性
品質
長期的な信頼関係
を非常に重視します。
IT人材不足が長期的な課題であることから、
DevSecOps
FinOps
運用協力
技術移転
などを含む長期協力モデルがより合理的になっています。
AI・半導体・Green IT: 新しい協力ニーズを生む3つのテーマ
共創モデルの背景には、日本企業の技術ニーズの変化があります。特に注目されているのが以下の3分野です。
AI(人工知能)
半導体
Green IT
AI
日本企業の関心は
「AIが作れるか」ではなく、
AIが業務をどう変えるか
AIを安全に運用できるか
へと移行しています。
経済産業省は、
Manabi-DX
Manabi DX Quest
などの教育プログラムに 生成AI教育を組み込む取り組みを進めています。これは、AIがDX推進における 基本スキルの一つになりつつあることを示しています。
半導体
日本政府は半導体産業の再構築を進めており、その中心プロジェクトがRapidusです。
Rapidusは「Beyond 2nm」半導体技術開発プロジェクト
として
IBM
imec
などの研究機関と協力しています。
ソフトウェア企業にとって、半導体分野は
工場自動化システム
IoT
製造データ分析
制御ソフトウェア
などの新しい機会を生み出しています。
Green IT
日本におけるGreen ITは、
単なる省エネではなく
ITインフラのエネルギー効率向上
環境負荷の低減
ESG経営との連携
を意味します。
現在、多くの企業がベンダー選定において
サプライチェーン透明性
データ倫理
ESG報告
クラウドのエネルギー効率
などを重視するようになっています。
日本市場を目指すベトナムIT企業への示唆
日本市場が共創モデルへ移行する中で、ベトナムIT企業も次のような進化が求められています。
顧客課題へのフォーカス
特に以下の領域に大きな機会があります。
レガシーシステムのモダナイゼーション
クラウド移行
データガバナンス
DevSecOps
サイバーセキュリティ
コンサルティング能力の強化
共創モデルでは、
Product Thinking
Business Analysis
UX設計
アーキテクチャ設計
Change Management
といった能力が重要になります。
また、日本語による高度なコミュニケーション能力や
ドキュメント文化への理解も重要な競争力です。
DTS Software Vietnam – 共創パートナーとしての成長
日本のITアウトソーシング市場は、低コストモデルから共創モデルへと大きく変化しています。この新しい市場環境において、企業には
技術力
長期的パートナーシップ
持続可能な経営
が求められます。
DTS Software Vietnamは、単なるITアウトソーシング企業ではなく、日本企業と共に技術革新を進める Co-creation Partner としてのポジションを目指しています。
Green IT Japanへの取り組み
日本企業では、持続可能なITインフラの構築が重要課題となっています。DTS Software Vietnamは
Green Software Architecture
レガシーシステムの効率化
ESGおよびISO26000の導入
などを通じて、日越の持続可能なITエコシステム構築に貢献しています。
AI技術による日越協力
AI分野においても、日越協力は急速に拡大しています。日本企業のAI開発ニーズの増加に対し、DTS Software Vietnamは
AIによる業務最適化
データ・AIエンジニアリング
日本式プロジェクト管理
などの技術力を強化しています。また、日本企業の文化や業務プロセスへの理解により、日越AI協力の橋渡し役としての役割を果たしています。
長期的な共創パートナーシップの構築
新しいITアウトソーシング時代において、価値は単なる開発リソースではなく、顧客と共にイノベーションを創出する能力 にあります。
DTS Software Vietnamは
技術戦略段階からの参画
日本企業向けソリューションの共同開発
長期パートナーシップ構築
を通じて、
Strategic Co-creation Partner
への進化を進めています。日本が「Digital Cliff」を乗り越え、DXを加速させる中で、ベトナムIT企業には大きな機会があります。
持続可能な成長戦略と高度な技術力を持つ DTS Software Vietnamは、日本のITエコシステムにおける信頼できる共創パートナーとして その存在感を高めています。



